病気に打ち勝つ体力をつけるためには、日々の食事から栄養を摂ることが重要です。ところが、食欲がなく、量を食べられなかったりと、十分な栄養が摂取できない患者さんも多くいらっしゃいます。そうした患者さんの栄養補給をサポートする医薬品が経腸栄養剤です。
経腸栄養剤には、複数の味やフレーバーの中から、味が選べるものがあります。QLifeは、経腸栄養剤の処方された患者さんとその家族300名を対象に、経腸栄養剤についての調査を行いました。その結果をご紹介します。
半数以上が経腸栄養剤を飲む以前と比べて体の調子が良くなったことを実感
経腸栄養剤を飲む以前と比較しての体の調子について、53.0%が「とても良くなった」「やや良くなった」と回答しました。
「冷やす」「他の飲み物と混ぜる」など飲みやすく工夫している患者さんも
飲み続けるために重要なのは「味の美味しさ」「服用量が少ない」「味の種類が豊富」
経腸栄養剤には、複数の味やフレーバーの中から、味が選べるものがありますが、今回の調査から43.3%が複数の味を処方されており、21.0%は3種類以上の味を処方されていることが分かりました。また、31.7%の患者さんは「温度を変える」、「他の飲み物と混ぜる」、とろみなどの「形状を変える」など、飲みやすくするための工夫をしていました。そして、70.7%の患者さんが継続して飲むためには「味が美味しいことが重要」と回答しました。
“良薬口に苦し”を“良薬口においし”に変えるヒントを聞こう
今回の調査を監修したいしが在宅ケアクリニックの石賀丈士先生は、「経腸栄養剤は、医薬品でありながら、味が選べたり、ある程度ならば飲み方に工夫ができたりと、患者さん自らが“おいしく飲む”やり方を選択できる“お薬”です。今の経腸栄養剤の味や飲み方に不安がある患者さんは、“お薬だから言われた通りに飲まないといけない”と遠慮せず、どんどん医師や薬剤師に相談してみてください。“良薬口に苦し”を“良薬口においし”に変えるヒントを教えてくれるはずです」とアドバイスを送りました。
石賀丈士(いしが たけし)先生
2001年、三重大学医学部卒業。その後、三重大学附属病院、山田赤十字病院、診療所所長を経て2009年、いしが在宅ケアクリニック 開設。2011年には医療法人SIRIUS理事長に。著書に「最期まで、命かがやいて(幻冬舎)」がある。
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